開発マネジメントの核となる開発フローの標準化を発信します。創業以来、食の開発型ビジネスモデルを目指し日夜開発業務を連綿と継続している企業でも、
- 開発実績が積み上げられておらず固有技術が磨かれない。
- 思いつき・ひらめき主体の開発で継続性がない。
- 社会変化を汲み取り開発ニーズを自ら探し出せていない。
などの課題を多くかかえている場面によく遭遇します。開発マネジメントの要諦は、6つのチェックポイントとして次に示した通りです。
- 開発方針と開発体制は?
- 開発実績と開発新商品の貢献度は?
- 開発フローとそのチェックポイントは?
- ビジョン・戦略に基づいた開発体制と意思決定
- 開発マネジメント手法を開発フローで設定し確立する
- 開発成果の把握とレビュー
なかでも、開発フローは、3ステップ10業務で是非、自社の参考にしていただければ幸いです。ステップ毎の業務項目と業務事例を示します。
第1ステップ「ニーズ調査とコンセプトメイク」
業務1.ニーズ分析業務
- モニターニーズ調査によるヒヤリングテープ起こし・その他マーケティングカード、トップ指示等より商品シーズを抽出
業務2.コンセプトづくり業務
- コンセプトシーズ出し・ブレーンストーミング・担当決め・商品コンセプトシート作成・ライバル商品調査・粗商品試作・工場下打合せ(技術・生産設備評価・原価試算)
業務3.新商品開発テーマ評価
- 商品規格事項に基づきチェック・商品推進会議
第2ステップ「粗商品試作と評価」
業務4.粗商品試食調査
- 粗商品試食調査(味・量・見た目・形状・価格等)・アンケート分析・形状、内容量の検討
業務5.粗商品修正
- 販売計画立案・ネーミングの検討・販促コンセプト、ツール検討・パッケージ検討
- 粗商品修正・目標品質・レシピ・原価計算・生産工場・原料の設定・工場との上記打合せ・サンプル完成
業務6.商品化最終決定
- 販売チャネル選定・マーケットニーズ収集・サンプルによる顧客情報収集・需要評価
第3ステップ「最終商品づくり」
業務7.最終商品試食
- 最終モニター調査・まとめ(ネーミング・購買意欲等)・販売・利益計画決定・販促ツール(商品案内、メニュー提案等)手配・作成・パッケージ決定・手配
- 工場との最終調整型作成・ラインテスト・最終原価決定・生産体制手配
業務8.販売準備
- 販売チャネル決定・販売ターゲット先リストアップ・販売・利益計画決定
業務9.最終確認
- 営業企画と連携し、販促物の市場投入・量産体制・販売準備・商品強みシート
業務10.販売開始・評価
- 新商品説明会・6ケ月先行商談スタート
これらのステップ毎の開発業務をフローとして確立して、ステップ別業務の棚卸しをすることでブラッシュアップし、各業務の推進フォーマットを型決めして、部門横断して連携して開発スピードと質の向上を図ることが大事です。
以上